規制緩和

 

栃木県内における規制緩和の一番の影響は栗山村村営バス(現 日光市営バス)です。

このことについては、塩谷町代替バスのページに書いたのでそちらを参照してください。

この例では、競争による運賃値下げとなり規制緩和本来の意図がはかられたことになりますが、
平日も運行する村営バスは1000万円の収入減となりました。

その結果2008年3月31日を持って、日光市直営のバス運行を廃止し、
4月1日からは、競争相手だったしおや交通が市営バスとして運行することに。

 

そのほかに大きい影響として、タクシー台数の著しい増加である。

多くの会社が台数を増やしたので、全国各地でタクシーの台数が増加した。

台数増加のため会社全体で収益が下がったため、

各地運賃値上げが実施されていて、こちらは結果的に逆の効果となっている。

 

台数は増えても、駅前のタクシープールは(駅前広場の再整備など)よほどのことがない限り容量は増えないので、

結果的に道路にあふれ、一般乗用車の乗降場所を奪ったり、渋滞を引き起こしバス利用者の利便性を低下させている。

 

タクシーもバスも値下げするには乗務員の人件費を削減するか安全運行に対する経費(老朽車両や磨耗品の取替え先延ばし)、
時間(乗務員の休憩時間や余裕時間の削減)なので、乗務員の収入は減り続けて、各地で生活保護の基準を下回っている※1。

これの結果のひとつが2005年4月25日の福知山線脱線事故です。

諸外国に倣った規制緩和ではあるが、諸外国でも必要な規制は残っている※2

 

タクシーについては、業界団体が自主規制しているところもあるようです。 

 

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※このページは、大学のときのレポートを一部修正してのアップです。

参考文献等

日光市営バス 直営運行の廃止 2008年1月25日 下野新聞23面 

※1 自交総連ホームページ→タクシー運転免許法制化プロジェクト報告 資料図表6より。

※2 自交総連ホームページ→タクシー運転免許法制化プロジェクト報告 資料図表18より。